お腹を締める?

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こんにちは。先日の雨にも関わらず、まだまだ桜はきれいですね。

ところで、浅田真央選手が引退ということでショックを受けています。真央ちゃんの底力を見るたびに感動させられていました。ソチ五輪のラフマニノフは、いつ見ても鳥肌がたち、涙が出てしまいます。一つの時代が終わるようで寂しいですが、本当にお疲れさまでした。

さて、ピラティスの話をします。先日はピラティスとヨガの違いについてお伝えしました。ピラティスではお腹を締めてエクササイズすることで腰背部を安定させ、保護します。ピラティスに行くと「お腹締めて」とか「お腹を薄くして」「腹横筋や骨盤底筋を意識して」などと言われます。そこで言われた側はがんばって目一杯お腹をしめてしまうのですが、実はそれはNGです。ちなみに腹横筋は胴体部分をクルッとサランラップやコルセットのように覆っている、一番深いところにある筋肉、骨盤底筋は骨盤内でハンモックのように下から内臓を支えている深層筋です。

腹横筋は前述のように体幹を安定させる筋肉で、吐く息で収縮します。実際にお腹を薄くする作用があり、女性ならきつくなったスカートをはく瞬間、男性なら健康診断で腹囲を測る時に使った経験がある方も多いかもしれません。でも、目一杯お腹をへこませた状態で1日過ごすとなると、当たり前ですが肩も凝るし腰も痛くなるでしょう。矛盾するようですが、エクササイズでもリラックスしてお腹を薄く締めたいものです。例えば目の前に100本のロウソクがあるとして、一息で消すとなると、かなりの力が入ると思いますが、細い息でゆっくり消すとすれば力むことはないと思います。呼吸をうまく使って腹筋を使うことが大切です。目安としては精一杯力む場合と比較してその20%程度の力ということですが・・・

ジョセフ・H・ピラティスの直弟子にイブ・ジェントリーという人がいます。現在骨盤を後傾させたり、その動作について「インプリント」や「インプリンティング」と呼ぶピラティス団体もいくつかありますが、この「インプリンティング」を提唱した人がイブです。イブの言うインプリンティングは脊柱が引っ張られてマットに沈んでいく感覚、ハリウッドの手形を採る時、粘土(?)に手を強制的に押し付けるのではなく自然に手が沈んでいくように、あるいは沼に沈んでいく感覚でインプリンティングをし、その感覚を腰椎、胸椎、首に応用させていく、としています。また、力で関節を固めるのではなく、関節をリリースさせるため小さな動きをする「プレピラティス」を導入したのもイブでした。今後機会があったらイブ・ジェントリーの話もしたいと思います。

長年ピラティスをやっているけれど首肩がつらい、という方は初心に立ち返って力を抜いてみるのもいいかもしれません。私の教室では、無理せず継続していただき、気がついたらできなかったことが自然にできるようになった、を目指します!