ピラティスはぎっくり腰の予防にも効果あり?クセになっている人におすすめ!

ピラティスの健康効果,ブログ

突然強い痛みが走り動けなくなるぎっくり腰。こうなると動かず安静にしているしかありません。痛いのもつらいのですが、仕事を休んだり予定をキャンセルしたりしなくてはいけないのも苦しいところです。

ぎっくり腰は繰り返すことも多いため注意が必要ですが、ピラティスに取り組むことでぎっくり腰が予防できます。

ぎっくり腰の原因 

ぎっくり腰の正式な名前は急性腰痛症です。

私たちの腰は、腰椎という5つの骨で構成されています。その腰椎の間にある椎間板や関節、腰椎を支える筋肉や靭帯に部分的な損傷が起こるのがぎっくり腰です。

強い痛みがあるのは数日で、安静にしていれば次第に痛みが和らぎ動けるようになります。多くの場合、1カ月以内に痛みは消えてしまうのですが、繰り返すと椎間板ヘルニアや慢性的な腰痛に移行することもあるため、軽く考えずにきちんと対処する必要があります。

ぎっくり腰は、重い荷物を持ち上げようとしたときなどに起こることが多いのですが、靴下を履こうとして下向きの姿勢になったときや、呼ばれて後ろを振り返ったときなど、日常生活の何気ない動きが原因で発症することもあります。若い人もぎっくり腰になることはありますが、多くの場合、加齢現象が始まる30歳以降で発症します。

ピラティスで全身の筋肉も整えれば、腰への負担集中を軽減できる

多くの人が、前かがみになりつつ体をひねった姿勢を取った瞬間にぎっくり腰を発症します。

過去にぎっくり腰を経験した人は、その時の姿勢を思い出すと「前かがみだった」「ひねりがあった」と気づくのではないでしょうか。この体勢を取ると、力学的に腰の一カ所に強いストレスが加わります。そのため、ぎっくり腰を誘発しやすいのです。

しかし、すべての人がこの体勢を取ったときにぎっくり腰になるわけではありません。ぎっくり腰になる人もいれば、ならない人いまもいます。いったい何が違うのでしょうか。

ぎっくり腰にならない人は、体の使い方が上手で、腰だけに負担がかからないように動く方法を本能的に行っていたり、関節を保持する筋肉がしっかり鍛えられ、機能していたりするためだと考えられています。この、関節を保持する筋肉というのがインナーマッスルです。

ピラティスは、インナーマッスルにスポットを当てて鍛えることができる運動です。

一般的な筋トレは体の表面の筋肉にアプローチしますが、インナーマッスルは鍛えられません。しかし、体を支え、腰椎の関節を守るのは腹横筋や骨盤底筋などのインナーマッスルです。腹横筋はコルセットのような役割をします。この筋肉は手や足が動くより少しだけ早く収縮してくれますが、この働きが悪いと腰痛を引き起こす原因となります。ぎっくり腰にならないよう予防するためには、インナーマッスルを鍛え、しっかり機能させることが必要なのです。

それだけではありません。ピラティスではインナーマッスルはもちろん、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。

身体が歪んでいると、筋肉が左右アンバランスになってしまうのですが、ピラティスでは左右同じ動きを繰り返すため、左右のアンバランスを解消し、同時に体の歪み、姿勢の悪さも解消できます。すると、どちらか片方の筋肉にだけ過度な負荷がかからなくなります。この点も、ぎっくり腰予防に効果的です。

また、ピラティスを行うと、バランス感覚が養われ、さらに自分で自分の体をコントロールしやすくなります。

スポーツ選手がピラティスを行うのは、体を自分でコントロールできる能力を身につけ、ケガを回避できるようにするとともに、パフォーマンスを上げるためです。「体を自在に操る」「ケガを予防する」というのは、ぎっくり腰の予防にも通じます。

ぎっくり腰になった人がピラティスをやるタイミング

ピラティスはもともとリハビリを目的として生まれた運動なので、ぎっくり腰になった人でもピラティスをすることは可能です。

しかし、痛みや炎症があるうちは、ピラティスはもちろん、全ての運動をしてはいけません。まずは安静にして、痛みは引くのを待ちましょう。

痛みがあるということは、炎症が起きているということ。そんな時にピラティスをしてしまうと、さらに筋肉に負荷がかかりよけいに筋肉を痛め、炎症を悪化させてしまう恐れがあります。

まずはダメージを受けた部分をしっかり休ませて、修復させることが大切です。損傷を受けた組織が早く回復するよう、たんぱく質や糖質、ビタミンなどをしっかり摂りましょう。

ぎっくり腰のあと、ピラティスを始めるタイミングとしては「歩く」「料理をする」「お風呂に入って体を洗う」などの、日常生活の動作が普通にできるようになってからです。お医者さんにも相談してみるといいでしょう。

ぎっくり腰になったということは、関節や筋肉が異常な状態になっているということです。早く元の正しい状態に戻してあげることが大切です。

ピラティスでは動くことで筋肉や骨格を整えていくので、本来の正しいポジションに関節や筋肉が戻るよう働きかけることができます。 ぎっくり腰になった後のピラティスは、体を正しい状態に戻し、さらにそれをしっかり体に覚えさせるという意味でも効果的なのです