ピラティスの基本,ブログ

有名人やアスリートが「ピラティスをしている」と公言することも多く、ダイエットや体作りのためにピラティスを始める人が増えています。それに合わせ、いろいろな種類のピラティスが登場しています。そして、種類ごとに「こんな人に向いている」「こういう目的で行われている」という方向性があります。

「ピラティスに興味があるけれど、自分に合うのはどのピラティスなのだろう」

「種類によってどのように違うのだろう」

そんな疑問にお答えします。

基本となる2種類のピラティス(マットピラティス・マシンピラティス)の特徴 

ピラティスの基本となるのは、マットの上で行うマットピラティスと、大型のマシンを使うマシンピラティスの2つです。

ピラティスはもともとジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスという看護師によって、戦時中に生み出されました。捕虜を収容する病院で、傷ついた兵士たちのリハビリのために考えられた運動であるため、「ベッドの上で寝たままでもできる」「ケガをしていてもできる」のがピラティスの特徴です。

マットピラティスはまさに「寝たままできる」ピラティスが進化したもの。床の上にマットを敷いてその上で体を動かします。

マットピラティスはヨガの動きを取り入れたメニューもあり、ヨガと似ているという印象を受ける人も多いようです。そのほか、ボールや簡単な道具を使うこともあります。

マットピラティスは、体の中心にあるインナーマッスルを中心に全身を鍛えることができるプログラムです。筋肉を強化するとともに、体の活性化を目指しています。

もう1つのマシンピラティスでは、ベッドやイスのような大型の機械を使います。そのため大人数で受講することが難しく、マシンピラティスはマンツーマンのパーソナルトレーニングになることがほとんどです。

器具にはスプリングがついていて負荷を調節できます。また、マシンを使うことにより間違った動きをしないようにマシンのサポートを受けたり、狙った筋肉をピンポイントに動かしたりするトレーニングが可能です。そのため、負荷を軽くすれば高齢者や体を痛めている人のリハビリにも使えますし、負荷を重くしてアスリートのトレーニングに活用することもできます。

ニーズ別に分けられるピラティスの種類

ピラティスは20世に生まれたものですが、人気が出てピラティスに取り組む人が増えるにつれて種類も多くなってきました。

【ボディメイクピラティス】

ボディラインを整えたい女性に人気が高いピラティスです。

オーソドックスな内容ながら、シェイプアップ効果が高いエクササイズでレッスンが構成されています。ダイエットをしたい人や、たるんだ体を引き締めたい人など、理想の体を手に入れたい人におすすめです。

【マタニティピラティス】

出産前、出産後の女性に対応したピラティスです。

出産前の体力作りのほか、精神を安定せる効果もあります。出産後は骨盤調整や育児でアンバランスになってしまった筋肉や姿勢の調整に役立ちます。

「出産という大変なイベントを経た後は、体を動かさないほうがよいのでは?」と思われることも多いのですが、医師の許可を得た後なら、軽く体を動かした方が体の回復力が上がりやすいことがわかっています。

また、ピラティスはもともとリハビリ目的に生まれた運動なので、出産後の女性の身体サポートには向いているといえます。

【シニアピラティス】

高齢者でもできる筋力をマシンのスプリングで補いながら行うピラティスです。

年齢を重ねると筋肉が衰え、転んだり階段を上がりにくくなったりします。加齢により現れる症状の改善を目指し、年齢を重ねても介護・介助を必要とせず、自力で生活できるようにと生み出されたピラティスです。

【ポストリハビリとしてのピラティス】

ケガや手術の後、病院後のリハビリを終了した後のピラティスです。シニアピラティスと同様、スプリングが筋力を補ってくれるので、無理なく体を動かせます。少しずつ筋力を養い、日常生活を何不自由なく送れるよう、機能の回復をお手伝いします。

ただし、お医者様の許可が必要な場合があります。

ピラティスとヨガの違い

ヨガにも似たような種類がある、ピラティスとヨガは似ていると感じた人も多いかもしれません。しかし、ヨガとピラティスはその成り立ちから目指すところまでに大きな違いがあります。

ヨガは古代インドで生まれた修行法・治療法です。腹式呼吸をしながらポーズを取ることで、己の身体と心を見つめ、安定した心を持続させ悟りを得ることを目的としています。そのため、マットの上でポーズを取ったらそのまま止まってキープします。ヨガで大切なのは呼吸やポーズをマスターして心身を見つめることで、ダイエット目的ではありません。

一方ピラティスは、リハビリをして身体機能を回復させるために生まれた運動法です。体の中心にあるインナーマッスルを鍛えることで正しい姿勢を保てるようにしつつ、胸式呼吸で交感神経を活発化させ、自律神経が正常に働くように促します。

筋肉を鍛えるのはもちろん、自分の体をコントロールしやすくして、ケガをしにくい体を作り、体のパフォーマンスを上げることが目的です。

ただし、ピラティスはヨガの動きを参考にしている部分もあるため、「この動きがヨガに似ている」「マットの上で動くところがヨガに似ている」と感じるでしょう。

ピラティスでは、ヨガのようにポーズを取ったら止まることはなく絶えず動き続けますので、疲労度も高く汗もたくさんかきます。

ピラティスの基本,ブログ

効果的に筋肉をつけるには、できるだけ短期間にたくさんピラティスをしたほうがよいと考えがちです。

しかしピラティスは高い頻度で繰り返すよりも継続することのほうが大事です。特に最初は筋肉痛になるので、しっかり筋肉を休ませてから次回のレッスンに取り組むほうがよいでしょう。

ピラティスを行う効果的な頻度や、週に1回でも効果があるかなど、ピラティスの基本をお伝えします。

(本文)

まずは10回ピラティスを続け、変化を感じよう

ピラティスは、ドイツの従軍看護師だったジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスがリハビリのために生み出した運動法です。

ジョセフは「ピラティスは10回やってみると気分がよくなり、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」という言葉を残しています。

まずは10回続けて、自分自身でなんらかの変化・効果が感じられるかを確認してみましょう。

とはいっても、初心者がいきなり毎日ピラティスをするのはおすすめできません。ピラティスでは、これまであまり動かしていなかった筋肉を使うため、ほとんどの人が筋肉痛になります。早く結果を出したいからと、筋肉痛になっている体を無理に動かして再び筋肉を酷使すると、筋肉を痛め損傷してしまいます。

最初のうちは、筋肉痛になったらしっかり体を休めて筋肉痛が癒えるのを待ちましょう。痛みが消えてから次のレッスンを予約するのがおすすめです。

そうするうちに、次第に筋肉痛も少なくなり、もしなっても早く回復するように体が変化してきます。また、ピラティスのトレーニングではどのような動きをするのか、自分が気を付けるのはどのようなポイントなのかもわかってくるでしょう。

体ができてきて、ピラティスについての理解も深まってから頻度を少しずつ上げていきましょう。理想的なピラティスの頻度は週に2~3回ですが、週に1回でも効果はあります。

大切なのは「続けること」。ピラティスのレッスンを週に2~3回の頻度で受けたけれど、きつくて数カ月で中断してしまうより、週に1回を長く続け習慣にするほうが、しっかりした体を長期間キープできます。

最初は無理せず、自分の体と相談しながらレッスンに取り組みましょう。

なぜピラティスを高い頻度でやらないほうがいいのか

「早く体を作りたいから毎日ピラティスをやりたい」

「毎日レッスンして鍛えた方が、すぐに結果が出てよいのでは?」

そう考える人も多いでしょう。

しかし、ピラティスの理想的な頻度は週に2~3回であり、毎日やることは推奨されていません。ピラティスでは、普段使わない筋肉や体の中心にあるインナーマッスルを使います。そのため、一度レッスンをすると自分で自覚する以上に筋肉が疲労しているのです。

筋肉を酷使すると筋肉の繊維が切れますが、体の中ではそれを修復してつなぎ合わせ、少しずつ修復していきます。そうして少しずつしっかりした良質の筋肉に変わっていきます。

しかし筋肉がまだ修復されていないうちに再び筋肉を酷使すると、さらに筋肉の繊維が切れて筋肉が痛めつけられ、修復が追い付きません。

筋肉をしっかり育てるために大切なことは、使った筋肉をしっかり休ませ、傷ついた部分を修復し、修復が完了してから鍛えることです。

この筋肉の修復にかかる時間が、通常2~3日です。そのため、週に2~3回の頻度でレッスンをするのが理想とされているのです。

ピラティスに慣れてきて楽しくなり、毎日やりたいと思っても、筋肉をしっかり育てるためには休息が必要です。しっかり筋肉を休ませ、正しい頻度でレッスンを行いましょう。

ピラティスでは頻度も大事だが習慣にすることがもっと大事

ピラティスは10回で何らかの変化を感じ、20回で見た目が変わり、30回で体のいたるところに変化が現れます。

早くその変化を感じたいために、どんどんレッスンを入れたくなりますが、焦ってはいけません。

ピラティスのレッスンは時にはきついもの。きついレッスンが短い頻度で入っていると、どうしても「嫌だな」という気持ちが出てきます。

ピラティスは高い頻度で繰り返すよりも、無理のない程度で長期間続け、習慣にすることが大切です。

週に1回のレッスンでも長く継続していれば確実に身体は変化しますし、そのくらいの頻度ならつらさやきつさよりも「次のレッスンはまだかな」「早く次のレッスンをうけたいな」という前向きな気持ちで次回のレッスンに臨むことができます。

毎日やる運動ではないため、忙しい人でも続けやすいのがピラティスの良いところです。無理せず継続してレッスンを行いましょう。

ピラティスの基本,ブログ

ピラティスとヨガの大きな違いのひとつに、ピラティスでは必ず道具を使い、ヨガは道具がなくてもできるという点があります。

ピラティスに必要な道具はマットですが、それ以外にボールやセラバンド、大型のマシンを使用することもあります。なぜピラティスではマットが必要なのか、使う道具にどのような意味があるかをお話しします。

マットピラティスとマシンピラティスの2種類がある 

ピラティスは第一次世界大戦の際、ドイツ人の看護師ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスによって生み出された運動です。捕虜が収容された病院で、兵士たちのリハビリのため「傷ついた体でも無理なく動き、筋肉を鍛える方法」として考案されました。

そのため、ベッドの上で寝たまま運動をしたり、ベッドのスプリングなど病院にあるものを使って手作りした道具でリハビリが行われたのです。

ピラティスにはマットを使うマットピラティスと、マシンを使うマシンピラティスの2種類がありますが、「ベッドで寝たままできる運動」がマットピラティスに、「病院にあるものをいかして手作りした道具を使ったリハビリ」がマシンピラティスに進化したと言えるでしょう。

ピラティスで使うマシンには大型のものもあるため、「なんだか難しそう」「大げさすぎるのでは」と感じるかもしれませんが、もともとは病院にあるものの再利用で、ケガをしている人のためのリハビリの一環として使われたと知ると、安心できるのではないでしょうか。

初心者はマット、上級者はマシンというような決まりがあるわけではありません。ピラティスで使うマシンをはじめとした道具は、筋肉の強化を助け、正しい動きをサポートしてくれるので、初心者でも使えるものや、有効なものがあります。気になる道具があれば、インストラクターに声をかけて使い方を聞いてみると良いでしょう。

マットの役割と必要性 

ピラティスと聞いたとき、最初に思い浮かべるのがマットの上で運動している姿ではないでしょうか。

マットはピラティスを行ううえで欠かせないものです。というのも、ピラティスは床の上でずっと動き続けるため、マットがないと体と床がこすれて筋肉や骨を痛めたり、体が硬い床に当たることで痛みを感じたりします。また、滑り止め防止、万が一滑った場合のケガ防止という意味でもマットは必須です。

ヨガではできるだけ薄いマットのほうがよいとされていますが、ピラティスにおいては逆で、しっかり負荷を吸収し、体を守ってくれる厚手を選びましょう。ピラティスで人気があるマットの厚みは6㎜前後です。ちなみに当ピラティススタジオファーレでは10㎜のマットを用意しています。

初心者にとってはマット選びも難しく、迷うことが多いかと思います。マットはスタジオに用意されていることも多いため、まずはスタジオのマットを借りて使用し、どういうものがスタジオで使用されているのかを確かめてみましょう。

なお、ピラティスのやり方は書籍やネットの動画で確認することもできますが、初心者が見よう見まねでやるのは危険です。知らずに間違った動きをして筋肉や関節を痛めてしまったり、正しくない姿勢で運動した結果、体がアンバランスになったり、姿勢が悪くなってしまう可能性があります。体のクセを直すつもりで始めたのに、ひたすらクセを強化することになりかねません。

簡単に思えるマットピラティスでも、最初はスタジオでプロのインストラクターの指導を受けながら行うことをおすすめします。

自宅でもピラティスをしたい場合は、その際に自宅で使う道具選びのコツや、1人でピラティスをする場合の注意点をインストラクターに聞いてみるとよいでしょう。

その他基本のアイテム紹介

スタジオに行くと、ベッドに滑車がついたような大型のマシンや、フィットネスクラブに置いてあるようなイスがあるかもしれません。そういった大型の道具以外にも、ピラティスでは気軽に使える道具がいくつもありますのでご紹介します。

【ピラティスボール】

バランスボールよりも小さなボールで、この上に座ってバランスを取ることにより体幹を鍛えます。慣れてきたらボールの上でバウンスをしてみます。骨盤が傾くとボールから落ちます(笑) 骨盤の安定を意識するにはとても有効です。

もちろんただ座るだけでも効果的です。ただ座っているだけのように見えるかもしれませんが、座り続けるには常にインナーマッスルを使ってバランスを取り続けなければいけません。

【ストレッチポール】

細長い円柱で、弾力のある素材で作られています。ストレッチや背骨の矯正を行う際に使用しますが、それ以外にもさまざまな使い方ができる道具です。この上にあおむけに寝て、両手を挙げたまま片足をテーブルトップ(床から離す)。そう、足を上げるだけで姿勢が崩れるのはインナーマッスルが弱いから。しっかりピラティスでエクササイズをすると、余裕でできちゃいます。

もちろん、あお向けで寝るだけでも姿勢が変化して効果があるので、初心者でも扱いが簡単です。

【セラバンド】

ピラティスのレッスンで使われる頻度の高いゴム製の薄いバンドです。ゴムの伸縮を使って負荷をかけ、筋肉を強化します。時にはロールアップを助けてくれることも。

【フィットネスサークル】

直径30㎝ほどの弾力のある輪っかです。手や足の間に挟み、弾力を使って筋肉を鍛えます。スプリングとは違った抵抗があります。このコロコロと不安定な道具の上、四つ這いでに手をのせて、バランス感覚を鍛えることも。

ピラティスは色々な道具を使います。中でもなくてはならないのはマットです。では、マットを用意してスタート!というのはおすすめできません。簡単に見えるマットピラティスでも、初心者がいきなり独学で取り組むのは危険です。最初はスタジオでインストラクターに見てもらいながらピラティスをスタートしましょう。

ピラティスの基本,ブログ,未分類

ピラティスを始めるにあたり、「何を着てレッスンに参加すればいいのだろう」「他の人はどんな服装なのだろう」と頭を悩ませるかもしれません。

ピラティスをするならこの服装でなければダメ、という決まりはなく自由ですが、吸湿性・伸縮性のあるウエアがピラティス向きです。

ピラティスにおすすめの服装や注意点をお伝えします。

女性だけでなく男性にも広がっているピラティス

女優や女性モデルなどの有名人がピラティスを行っていると公言していることが多いため、「ピラティスは女性がするもの」というイメージがあるかもしれません。

確かに女性も多いのですが、男性の間にもピラティスは広がっていますし、男性のトレーナーもいます。

ピラティスは効率よく体幹を鍛え、筋肉を自在に操れるようになる運動です。そのため、アスリートも練習メニューに取り入れています。

そのような背景から、「もっとゴルフがうまくなりたい」「趣味で行っている格闘技のために」などの理由でピラティスを始める男性が少なくありません。また、ピラティスに取り組むと筋肉量が増え代謝がアップするため、メタボ防止やダイエット目的で通う男性もいます。

ピラティスはもともと第一次大戦中に負傷病兵のリハビリとして生まれた運動なので、年齢や性別、運動の得手不得手は関係なく、誰でも気軽に始められます。

女性用のピラティスウエアはもちろん、男性用のピラティスウエアもありますので、自分の気に入るものを探してみましょう。

男女別ウエア選びのポイント 

ピラティスをすると、初心者でも必ず汗をかきます。ウエアが汗を吸って肌に張り付くとそれだけで集中力が途切れやすくなるので、吸湿性があり速乾性に優れた素材がベストです。

また、動きを邪魔しない伸縮性のあるウエアであることも大切です。特に股関節周りは繊細な動きをすることも多いので、動きを妨げない素材を選びましょう。

生地は厚みのあるものだと動きにくいので、薄手のものを選びます。

そのほかに避けた方が良いのが、綿100%の生地とナイロンのシャカシャカ音がする素材です。綿は汗を吸うと重くなり肌に張り付くだけでなく、かさばるので持ち帰るのも大変です。ナイロンの服は動くたびに音がすると、気になってピラティスに集中できません。

また、ピラティスではうつ伏せになって動くことも多いため、ファスナーやボタン、金具がついたウエアだと、それらが体に当たって痛みや動きにくさを感じます。シームレスやゴムだけの衣類で、余計な装飾がない服装がベストです。

女性の場合、華やかなピラティスウエアがたくさん販売されており、楽しみながら服装をセレクトできます。ただし最初から全身専用ウエアでそろえようと思うと、お金がかかってしまいます。まずはいくつかの専用ウエアに手持ちのアイテムを組み合わせ、少しずつ、自分にとって使いやすいウエアを探していくと良いでしょう。

注意したいのは下着です。普通の下着では体の動きが制御されたり、留め金や金具が当たったりして体を痛める恐れがあります。

スポーツブラをはじめとした、スポーツに適した下着を選ぶようにしましょう。身近なところでは、ユニクロのシームレスブラがプチプラでおすすめです。それに薄手のTシャツやピラティス専用のトップスを重ねると良いでしょう。

下半身は専用のタイツやレギンスなど、伸縮性があって薄手のものを選んでください。ジャージは生地が厚くピラティスでは動きにくいため、避けた方がよいでしょう。タイツやレギンスに抵抗があるようなら、少しゆったりしたヨガウェアでも大丈夫です。

インストラクターやまわりの人の服装を参考にしつつ、自分が楽しくなる色やデザインのものを選びましょう。

男性の場合、ジャージにTシャツの組み合わせを選ぶ人が多いのですが、ジャージの生地は、薄手のものを選ぶと動きやすくていいでしょう。

上半身は綿100%を避けた、速乾性のある薄手のTシャツやタンクトップ。ボトムスは膝丈くらいのハーフパンツがおすすめです。できれば、パンツの下にスパッツをはいて、汗が冷えたときに股関節や骨盤まわりが冷えすぎないようにしておくとよいでしょう。

それから男女ともに考慮しておきたいのが、体にぴったりした服装を選ぶこと。体のラインを隠す服装ではインストラクターが正しい姿勢を取れているかの確認ができないため、ゆったりしすぎている服装は避けます。

適度に体のラインがわかる服装を選び、できていない部分はきちんとインストラクターに指導してもらいましょう。

良い服装】

・吸湿性と速乾性に優れた薄手の素材

・体にフィットする服装

【避けた方が良い服装】

・厚手の布と、薄くてシャカシャカ音がする布の服

・ファスナーやボタン、凹凸のある装飾が付いた服

・ゆったりして体のラインを隠す服

冬場は防寒も必要

スポーツジムなど、エアコンが効いた教室なら年中同じ服装でも問題ありませんが、体育館のような場所でピラティスをする場合、冬場の服装にも注意が必要です。

寒いと体がうまく動かないので防寒対策をしなくてはいけませんが、動いているうちに暑くなってきます。うまく体温調節できるように、冬場は上に1枚重ね着をしましょう。ネックウォーマーやレッグウォーマーを着用するのもおすすめです。

ただし、中に防寒着を着る重ね着は避けましょう。ピラティスをしていて暑くなってきたときに簡単に脱げません。上に1枚羽織る服装が、体温調節しやすくておすすめです。

また、教室まで歩いていく、自転車で行くなどすると、教室に着いたときには体が温まっているので気持ちよくピラティスを始められるでしょう。

と、色々書いてみましたが、実際動きやすければ、なんでもいいですよ(^^)

ピラティスの基本,ブログ

ピラティスは腹式呼吸ではなく胸式呼吸で行います。胸式呼吸と聞くと、「呼吸が浅くなってしまうけれど、それで本当に正しいのかな?」と疑問を持つ方もいるでしょう。しかし、胸式呼吸にはきちんと意味もメリットもあります。そしてSTOTTピラティスの「3Dの呼吸」なら、深い呼吸も可能です。

苦手とする人が多い胸式呼吸を上手にできるコツをお伝えします。

ピラティスの胸式呼吸とは? 腹式呼吸との違い

ピラティスで行う胸式呼吸とは、息を吸い込む時に胸が膨らみ、息を吐くときに胸が薄くなる呼吸です。きちんと胸式で呼吸をすると、お腹は膨らみませんが、無意識にしている呼吸では胸もお腹も動いているはずです。

「深い呼吸」「体に良い呼吸」というイメージのある腹式呼吸は、あおむけになると自然と誰でも行っている呼吸です。

息を吸うと横隔膜が下がるのでお腹が膨らみ、息を吐くと横隔膜が上がってお腹がへこみます。このとき、副交感神経が優位になるため、自然とリラックスして体の力が抜けていきます。

そのため、試験前や人前で話す前などの緊張をやわらげたいときや、寝る前などに行うと良い呼吸です。

胸式呼吸は、横隔膜を動かさず、胸(肺)だけを広げることを意識して呼吸します。

この方法で呼吸すると交感神経が優位になり、自然と頭がすっきりして目が冴えます。朝起きた後や勉強・試験・仕事の前に行うと効果的です。さらに胸式呼吸をすると筋肉や関節も動きやすくなるため、ピラティスで行う呼吸に向いています。

腹式呼吸と胸式呼吸、どちらが良い悪いというわけではなく、それぞれに効果があります。頭と体を使いたい時は胸式呼吸、リラックスしたい時は複式と使い分けることが大切です。

胸式呼吸のメリット

胸式呼吸を行うと、胸が広がったり縮んだりします。そのため、自然と肋骨が大きく動き、肋骨の外側にある肩甲骨や肩も一緒に動きます。

すると、胸をはじめ背中、肩の動きがなめらかになり、自然と血流が良くなります。肩こりに悩んでいる人は、肩や首、背中など、肩甲骨まわりの筋肉がこわばっていることが多いのですが、胸式呼吸を行うと、これらの筋肉が動かされて緩むので自ずと肩こりが和らぎます。

ヨガは腹式呼吸ですね。ヨガは修行を原点としたもので、つらいポーズを取りながらも深い呼吸を続ける、日常のストレスにも負けない精神力を作るような側面があるのかな、思います。一方でピラティスはエクササイズです。吐く息で収縮する筋肉に「骨盤底筋」と「腹横筋」があります。この筋肉は連動して腰部骨盤間を安定させる、いわばコルセットのような役割を果たします。吸うときにお腹を膨らませると、この筋肉は緩み、コルセットの役割を果たせません。そのため、ピラティスでは胸式呼吸を行うことにより、吸っても吐いてもお腹を薄くし、常に腰部骨盤間を安定させてエクササイズを行うことをお勧めしています。

STOTTピラティスでの呼吸は3Dの呼吸と呼んでいます。通常、胸式呼吸というと胸を膨らませる、というイメージですね。でも3Dの呼吸は背中や脇を大きく膨らませるイメージです。こうすることで、胸や首、肩に余計な力を入れず、たくさんの酸素を取り入れることが可能です。腹式呼吸にも負けないくらい、深い呼吸が可能になります。

3D呼吸のやり方、コツ

まずは体育座りになり、背中を丸めましょう。そこで背中と脇にたくさん空気を取り込みます。誰かに背中や脇を触ってもらうといいかもしれません。肋骨が大きく動くのが分かると思います。背中にたくさん空気を入れられたら今度は仰向けになってみましょう。お腹に意識を向け、お腹をへこませたまま呼吸してみましょう。吐くときは、さらにお腹を薄くするイメージです。

夢中になると、自然と体に力が入ってしまう人も多いでしょう。しかし、ピラティスで胸式呼吸をする際は、体に力が入っていては効果的に筋肉を鍛えられません。

きゅっと力を入れて引き締めておくのはお腹だけ。あとは力を抜き、自然体をキープします。

とはいっても、初めてや経験が浅いと、どうしても難しいと感じ「本当にこれでできているのかな」と、不安になります。

ピラティスで行う胸式呼吸は、交感神経を活発化させ、筋肉や関節をしっかり動かしながら効率よく鍛えることができる呼吸です。自律神経も整うので、筋肉を鍛えボディラインを整える以上の効果が期待できます。最初は難しいと感じるかもしれませんが、焦らずにじっくり練習してみましょう。

ピラティスの基本,ブログ

こんにちは。ジメジメしていますね。。。こんな時はピラティスですっきりしていくといいですよ。

さて、「ピラティス」という言葉は見聞きするけれど、どういうものなのか具体的にわからないという人が多いのではないでしょうか。

ピラティスは、体の奥にある筋肉、いわゆるインナーマッスルを鍛えることで、正しく美しい姿勢を保持できることを目指す運動です。それだけでなく、肩こりや腰痛を緩和し、ボディラインを整え、便秘の解消、さらには冷え性改善にも効果があります。

ピラティスについて、わかりやすくお伝えします。

ピラティスとヨガの違い、特徴

ピラティスと聞くと、「ヨガみたいなもの」をイメージする方も多いかもしれません。たしかにヨガと似ている部分もありますが、内容や目的は大きく異なります。

ヨガの発祥は4,500年前のインダス文明までさかのぼります。インドの思想体系に根ざした修行・治療法であり、ヨガを行うことで心を整え、悟りを学ぶことを目的としています。

とても歴史が古く、多くの流派があるため、リラックスや瞑想を重視して行うゆったりしたヨガもあれば、激しく肉体を動かすハードなヨガもあります。

ピラティスは、第一次世界大戦で負傷した兵士のリハビリを目的とし、ドイツ人のジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスにより生み出された運動です。ピラティスは、ヨガを参考にして体系化された部分があることから、「ヨガと同じでは?」といった印象を与えることもあります。

しかし、ヨガとピラティスは根本的に違うものです。

例えば、ヨガではポーズを取ったらそのまま動かずに止まります。厳しい姿勢を取りながらも深い呼吸を続けることで、肉体と精神の両方に意識を向け、悟りを得ることを目指します。それに対し、ピラティスはあくまでもエクササイズ。ピラティスが目指すのは、正しい骨格に沿い体幹を鍛えることです。

似たような動きがあっても、目的が違うためゴールも違うのがヨガとピラティスなのです。

ピラティスによる健康への効果

具体的に、ピラティスを行うと肉体や健康状態にどのような変化や効果が表れるのでしょうか。

ピラティスはもともとリハビリを目的としているため、年齢を重ねた人やケガをしている人でも大きな負担がなく行え、筋肉を鍛えることができます。体を動かすことが得意か不得意かも関係ありません。誰でもできる運動です。

多くの運動が体の外側の筋肉を鍛えることを目的としているのに対し、ピラティスは体の内側の筋肉(インナーマッスル)を鍛えることを目指しています。インナーマッスルが鍛えられると、体に芯が通ったように良い姿勢を保ちやすくなります。

また、ピラティスでは、左右の筋肉をバランスよく鍛えられます。日常の身体の使い方のくせでアンバランスになってしまった筋肉の左右差を、ピラティスで整えることができます。

筋肉が整うと姿勢も改善するため、ボディラインがスッキリします。また、良い姿勢を保てるようになれば、体の特定の箇所にかかる負担が減り、肩こりや腰痛の改善にもつながります。

ピラティスは体を鍛える運動ですが、同時に筋肉の緊張をほぐす効果もあります。緊張がほぐれるだけで心地よく感じられるのは、誰もがうれしく感じる効果ですが、緊張が取れると呼吸しやすくなり、自分で意図して筋肉を使えるようにもなります。さらに関節の可動域も大きくなり、柔軟性が上がるため、ケガをしにくい体に変化します。

さらに、ピラティスでは「今、この筋肉を鍛えている」と自分で意識しながら動きます。体を自分でコントロールできるようになることでも、ケガをするリスクが減ります。

自分の体により意識が向きコントロールできるようになれば、スポーツのパフォーマンスも上がるため、多くのアスリートがトレーニングにピラティスを取り入れています。

ピラティスはダイエット・美容にも効果あり

ダイエットや美容を意識する人にもピラティスはおすすめです。

ピラティスを継続すると自然と体の筋肉量が増えます。筋肉が増えると代謝も上がるため、動いていない時間も多くのカロリーを消費します。そのため、摂取カロリーが増えなければ自然とぜい肉が落ちていくはずです。

ピラティスだけでもダイエット効果を期待ですますが、ジョギングや水泳などの有酸素運動と組み合わせるとさらに効果的です。脂肪を効率よく燃焼させ、ピラティスにより鍛えられたインナーマッスルでスッキリした姿勢とボディラインが手に入ります。

それだけではありません。ピラティスにより代謝が良くなると、内臓機能が高まり便秘が解消します。たまっていた便が出ていくということは、腸の老廃物が消えるということでもあります。老廃物が消えると、肌が生まれ変わり美しくなります。吹き出物やニキビができにくい肌に変わるだけでなく、肌のくすみも解消して透明感が出てきます。

ピラティスにより血行も良くなるため冷え性も緩和しますし、むくみ等も緩和されます。

内側から継続する「きれい」を手に入れられるのは、ピラティスによる素晴らしい効果です。

特に冷え性や便秘に悩む女性には、ボディラインが整う以上にうれしい効果がたくさんあります。健やかさと美の両方を手に入れられるピラティスは、多くの女性におすすめの運動です。

ピラティスの基本,ブログ

こんにちは。今日はクリスマスです。北風が冷たい、冬らしい気候です。いよいよ今年も終わりに近づいていますが、大掃除はみなさんお済ませですか?

さて、先日ピラティスインストラクター資格試験のボディをつとめました。ボディというのは、受験生のレッスンを受ける生徒役です。年に数回お声をかけていただいています。

私が取得したSTOTT PILATESは、従来のピラティスに解剖学的観点からエクササイズを考えたもので、解剖学のテストや姿勢分析、その人の姿勢にあったエクササイズのプログラミングを重視し、当然にテストに含まれています。受験者とボディはもちろん初対面。当日に私の姿勢をチェックし、試験を監督する先生に口頭で伝えます。先生は受験生の分析が正しいかどうか、後からボディの姿勢をチェックしていきます。例えば、股関節や膝が屈曲しているか伸展しているか、骨盤は前傾か後傾か、骨盤に対して胸郭は前か後か頭はどうか、足首は底屈か側屈か回外しているか回内か、腰椎は過伸展かフラットか胸椎や頚椎はどうか、肩甲骨は内転か外転か・・・・書き出すとキリがないほど細かいチェックです。実際に動いた時と止まっている時で姿勢は異なる場合はありますが、姿勢を見る目を養うにはとても有効だと思います。ピラティスのメソッドはたくさんありますが、私がSTOTT資格取得を選んだ理由はここにもあります。

その分析結果を元に、その日に行うエクササイズを決め、なぜそのエクササイズにするのか理由を述べます。例えば骨盤が前傾しているなら、ニュートラルに近づけるため、どういう筋肉を鍛え、どこをストレッチするためにこのエクササイズをする、という感じです。実際のレッスンに対応できるような試験内容になっています。そして、はじめてエクササイズ指導試験が始まります。エクササイズは、その指導が間違っていても、ボディは指導のとおりに動きます。受験者の緊張が嫌というほど伝わります。的確な指導ができているかというのはもちろん採点対象ですが、たとえば身体が固くて座位で骨盤を立てられない方に、クッションに座ってエクササイズをするなど、的確なモディフィケーションができているか、という点も採点対象です。無駄な緊張があったままエクササイズをするのはエクササイズの効果を半減させるどころか、むしろ有害です。
今回ボディを務めたのはマットの中上級。上級はやはりきついですが、私にとっても勉強になりました。

DSC_0922

帰り際、先生からクリスマスプレゼントをいただきました。とてもかわいらしいクッキー、手作りだそうです。お写真だけでもみなさんと共有します♪みなさん良いお年をお迎えください!!